逮捕や事件がニュースになるとネットやSNS上で「個人名+逮捕」という文字が大量に掲載されます。多くの方にとって初めての経験だと思います。「このままだと大変なことになる」と不安と焦りから夜も寝付けないほどの恐怖を感じていることかと思います。
逮捕や事件の実名記事がネット上にあることで、実生活にも様々な問題が起きることに加えて、精神的にも深いダメージを受けてしまうことでしょう。
当記事を読んで実践していただくことで、逮捕や事件の実名記事の多くを削除してもらえる可能性があります。既に起きてしまった事は深く反省してもらい、社会復帰するをするためにも不名誉な記事を削除してもらいましょう。当記事では、実名報道の記事削除依頼を自分でする方法を4STEPに分け実践しやすい形でご紹介します。
実名逮捕報道記事を消す4STEP
実名報道を消す4STEP
- 調査する
- 分類する
- 記事削除依頼をする
- 検証・再調査する
1.逮捕記事を調査する
実名報道されると慌ててしまい手あたり次第行動してしまう方が非常に多いのですが、一度冷静になりましょう。
まずは、どのようなメディア・WEB・SNSで「実名+逮捕」の情報が掲載されているかを調査しましょう。調査を飛ばしてしまうと結果的に多くの時間を無駄にしてしまうと心得て下さい。
調査方法
1.検索エンジン
2.SNS
1.検索エンジン
検索エンジン(Google,Yahoo,Bing等)で「実名」を検索し、検索結果で表示されるページのURLを一覧にまとめます。検索エンジンは複数ありますが、Yahoo等の大手検索エンジン会社はGoogleの検索エンジンシステムを利用しているので、調査するのはGoogleのみで問題ありません。
2.SNS
SNS(Twitter,Facebook,Instagram等)で「実名」を検索し、複数の検索方法があるSNSはメインの検索方法を試してください(Twitterの場合は、新着検索、話題の検索など)。
SNSに関しては検索エンジンのようにピックアップする明確な基準はありませんが、目につくものを一覧にまとめてください。
調査をする際はエクセルのようなファイルにまとめると2.分類するがスムーズにできるのでおすすめします。
2.分類する
「個人名+逮捕等のネガティブワード」の記事URLを一覧にまとめることができたら次は分類をします。逮捕記事はどんな軽微な罪でも大量に記事が作られます。頭を整理し効率よく削除をするためにも分類することをおすすめします。
分類項目
・掲載されている媒体の種類
・お問い合わせ先の有無(ある場合はそのURL)
掲載されている媒体の種類とは
- 企業ニュースサイト
- 個人ブログ
- 掲示板
- SNS
- まとめサイト
- Q&Aコミュニティ
1.企業ニュースサイト
Yahoo!ニュースのような報道を垂れ流すタイプのニュースサイトもあれば、FRIDAYデジタルのようにニュースを読み物として書く媒体もあります。
報道を垂れ流すタイプのニュースサイトは一定期間が過ぎると記事は削除されていくのですが、FRIDAYデジタルのような週刊誌メディアは読みごたえがある記事が多く削除しにくい媒体になります。
削除依頼方法
ニュースサイトまとめ
2.個人ブログ
アメブロや独自ドメインで作成したブログ・収益目的としたアフィリエイトサイトなどを個人ブログと呼びます。アメブロのようなブログサービスを使った媒体は、サイトオーナーのお問い合わせ先が明記していないケースが多いです。
独自ドメインで作成したブログや収益目的としたアフィリエイトサイトのような媒体は、サイトオーナーの技術力が一定以上あるケースが多くアクセスや拡散力が強いことがあります。お問い合わせ先が明記されているケースが多く連絡を取るところまではスムーズに進みます。
3.掲示板
ガールズちゃんねるのような読者投稿型サイトを掲示板と呼びます。匿名性が高いものが特徴で、罵倒に近い辛辣な言葉が多く使われるケースがあります。掲示板を見て心を痛める方も多いので、削除の協力をしてくれる周りの人がいれば相談して下さい。
掲示板にはお問い合わせ先が多くの場合用意されています。
削除依頼方法(掲示板削除方法一覧)
2ちゃんねる/5ちゃんねる/したらばちゃんねる/ガールズちゃんねる/pinkちゃんねる/まちBBS/ふたばちゃんねる/掲示板ミクル/いつもちゃんねる/発言小町/たぬき掲示/爆サイ.com/ホスラブ/FC2掲示板/おーぷん2ちゃんねる
4.SNS
TwitterやFacebookなどをSNSと呼びます。今では誰でも一つはアカウントを持っている人気媒体です。リツイート機能があり話題性のあるニュースでは拡散力が非常に高いです。
SNSの対策をするには、逮捕・事件から3カ月をめどに取り掛かるのをおすすめしています。
5.まとめサイト
Togetterのような人がまとめているサイトやAPIやフィードという技術を用いて自動生成するタイプのまとめサイトがあります。話題性のあるニュースでは多くのまとめ記事が乱立するので、二次転載・三次転載が繰り返し起こります。
削除依頼方法(まとめサイト削除方法一覧)
Wikipedia/Togetter/ツイナビ/
6.Q&Aコミュニティ
Yahoo!知恵袋のような登録するだけで誰でも気楽に質問・回答ができるサイトをQ&Aコミュニティと呼びます。中には議論が白熱して相手を非難するトラブルに発展したり、悪意あるユーザーが質問のふりをした誹謗中傷をすることがあります。アクセスが多いので二次転載で被害が拡大する傾向があります。
削除依頼方法(Q&Aサイト削除方法一覧)
Yahoo!知恵袋/教えて!goo/Quora/Ask.fm/
<お問い合わせ先の有無(ある場合はそのURL)>
分類と同時にそれぞれのサイトにあるお問い合わせ先のURLをメモしていきます。どのような分類の仕方でも一目でわかれば問題はありませんが、元日産社長のカルロス・ゴーン氏を例にエクセルシートにまとめたものを紹介します。
3.記事削除依頼をする
逮捕記事を見つけても頭に血がのぼった勢いに任せて削除依頼を送るのはやめましょう。
まずは、相手がなぜその記事をネット上に掲載しているのかを考えて記事の削除に応じてもらえる可能性が高くなるように文章を練りましょう。
記事削除依頼文を作成する前に知っておきたいことが4つあります。
記事削除依頼文を作成する前に
- なぜ記事を掲載しているのか?
- 逮捕内容の性質
- 反省し社会復帰を望んでいる事を伝える
- お願いする立場であることを念頭に
一度逮捕されてしまうとネット上では様々な逮捕記事が乱立しますが、公共性の観点から逮捕記事を掲載することは名誉棄損にあたるものではありません。あくまでもお願いする立場であることを前提に削除依頼文を作成しましょう。→削除依頼文の作り方
削除依頼文が完成したら、誤字脱字や読みやすく書けているかどうかをチェックすることを怠ってはいけません。一度削除依頼をして応じてもらえない場合は、二度と削除依頼を受け付けてくれないと考えてください。
一方的に怒りをぶつけるように削除依頼を送る方もいますが、相手は逮捕記事を掲載しても問題がないという立場にいることを忘れずに冷静になりましょう。
以下の記事では、記事削除依頼文の作成方法を例文付きでご紹介しています。
誹謗中傷や名誉棄損に当たる記事の場合は、弁護士に相談しましょう。
4.検証・再調査する
削除依頼をすると迅速に応じてくれる方から連絡すら返って来ない方と様々です。検索エンジンにはキャッシュというものがあり一度インデックスされてしまったものはすぐに検索結果上から消えるわけではありません(時差があります)。なので、焦らずに削除依頼をした後はしばらく時の経過を待ちましょう。
一定期間経過後、再度逮捕記事が掲載されているURLを一覧にまとめます。その際に新しく出現した(正確には隠れて見えていなかった)サイトが見つかるはずです。そのサイトオーナーに対して削除依頼を送ります。一度削除依頼を送ったけれども連絡すら返してくれなかった相手にももう一度削除依頼を出してみましょう。
それでもなお検索結果に逮捕情報が溢れていたり、少しでも多く見えなくしたいという方は逆SEO対策をしていきましょう。できるだけ早く逮捕情報を見えないようにしたいという方は、記事削除依頼と並行して逆SEO対策を行うのが最も効果的です。
実名報道記事の削除を巡る法的見解
過去の逮捕記事がインターネット上に掲載され続けているデジタルタトゥーによって、精神的な苦痛を受けり社会復帰を阻まれているという理由で度々裁判が起きています。
多くの裁判では削除は不適当という判決が出ています。残念なことですが、一度実名報道されてしまった場合はインターネット上から完全に削除することは困難となります。
【4STEP】実名報道の記事削除依頼を自分でする方法のまとめ
削除依頼に必要なことは粘り強さと丁寧な対応です。反省し社会復帰をしたいと願う人を無下にする人がそこまで多いわけではないので、結果が出るまで継続的に連絡をして見て下さい。
また、削除依頼と同時に逆SEO対策も行うことでより早く検索結果からネガティブ記事が見えなくなります。
逆SEO対策のやり方は以下で詳しく紹介しています。